本音を言うと、視度調整レンズが取り付けられて見た目がこのようなファインダーアクセサリーをPENTAXが販売してくれると最高なのですが、それはいつになるかもわからないので現状でできる範囲でカスタムしようと思います。
 このふたつのアイカップの接続方法が不明ですが、外観はとてもいいです。しかし、同じような見た目で視度調整をすることを検討すると、下記のような角形の視度調整レンズを使う必要がありますが、残念ながらアイカップとの併用はできないようです。
 
 視度調整レンズアダプターM (-5~+3m-1)

希望小売価格: 各3,000円(税別)

視度調整レンズアダプターM (-5~+3m-1)

カメラの視度調整範囲を超える場合、あるいは視度調整機構を持たないカメラのファインダー接眼部に装着。 撮影者の視力に合わせた視度の調整が行えます。
※アイカップとの併用はできません。

 
 また、 PENTAX K-1のファインダーのカスタムでは、デジカメ Watchで記事があります。

  これはニコンのパーツを使ったカスタムで、私もやっているPENTAXのアイカップMIIを使ったカスタムより統一感があってよさそうです。また、視度調整レンズを含めたパーツも供給がされているので入手性がいいです。

  

  • PENTAX K-1のファインダーカスタム

 PENTAXの645シリーズのファインダー周りはよく知らないのですが、フルサイズであるK-1APS-CカメラであるK-3II、KPなどはファインダー関連のアクセサリーは共通で使えるものが多いです。

 PENTAX KPでのカスタムとデジカメ Watchでのカスタムを参考にして、

・眼鏡なしで使えるように視度調整レンズを組み込む

アイピースに隠れずに液晶モニターが見えやすい

という条件を満たすように考えていきます。

 視度調整レンズを組み込むことが優先度の高い条件なので、デジカメ Watchでのカスタムをベースにします。ニコン丸窓アイピースには口径で19mmと22mmの規格があるようです。使えるパーツが多そうな22mmの規格のほうを選んでみました。ニコンにもPENTAX O-EC107(大型アイカップ645)のように下部がまっすぐになっていて、さらに視度調整レンズが取り付けられるアイカップがあればよかったのですが、さすがにそこまで都合のいいものはないようです。

 

【ファインダーカスタムのためのパーツ】

 Amazonで売ってなかったのでニコンダイレクトからアイピースアダプターNEPS1を、Amazonから視度調整レンズDK-17C(視度-3)、アイカップDK-19、アイピースキャップDK-26を購入しました。

アイピースアダプターNEPS1・・・ニコンダイレクト:750円、Amazon:なし

視度調整レンズDK-17C・・・ニコンダイレクト:1457円、Amazon:964円

イカップDK-19・・・ニコンダイレクト:680円、Amazon:531円

アイピースキャップDK-26・・・ニコンダイレクト:540円、Amazon:427円

(2018/2/21現在) 

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【ファインダーカスタムの方法】

 視度調整レンズDK-17Cは、アイカップDK-19にあるゴムの溝にはめ込むようになっています。パーツをそのまま使う方法だと、PENTAX O-EC107(大型アイカップ645)を使うことは難しそうです。素直に視度調整レンズDK-17CとアイカップDK-19を使うことにします。となると、ほとんどデジカメ Wtachでのカスタムと同じになってしまいます。

イカップの下部をまっすぐにするためには、

・アイカップDK-19をライターであぶり、熱でまっすぐに変形する

視度調整レンズDK-17CイカップDK-19にはめ込み、切り貼りをしてPENTAX O-EC107(大型アイカップ645)とニコイチにする

の2通りの方法がありそうです。

 

ニコンパーツのアイカップ】

① 視度調整レンズDK-17Cについているゴムを取り外します。 

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視度調整レンズDK-17C表面(ゴムを外した状態)

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視度調整レンズDK-17C裏面(ゴムを外した状態)

  

② アイカップDK-19のレンズ側についている金属のリングを取り外します。

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③ アイカップDK-19の溝にゴムを取り外した視度調整レンズDK-17Cをはめます。

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④ ②で取り外した金属のリングをイカップDK-19に取り付けます。

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⑤ ④まで組み立てたものをアイピースアダプターNEPS1につけます。 

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 アイピースアダプターNEPS1のアイカップを取り付ける部分はネジ込み式になっているので、アイカップDK-19はしっかり取り付けることができます。

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  この状態で試しにK-3のファインダーに取り付けてみましたが、若干きついかなという印象がありました。念のため、アイピースアダプターNEPS1PENTAX K-3の標準のアイカップのファインダーにはめ込む部分の寸法を実測しましたがほぼ同じだったので問題はないでしょう。 

 PENTAX K-1につけた様子です。アイカップのゴムの部分を測ると、ニコンイカップDK-19が直径約46mm、PENTAXのアイカップMIIが直径約41mmで、イカップDK-19のほうが一回り大きいです。

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ニコン アイピースアダプターNEPS1+視度調整レンズDK-17C+アイカップDK-19

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PENTAXイカップMII

PENTAXのアイカップMII

 PENTAXのアイカップMIIは以下のような外観です。金属パーツにゴムキャップをかぶせている構成です。

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イカップMII表面

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イカップMII裏面

 ニコンアイピースアダプターNEPS1PENTAXの標準アイカップでは、ファインダーに取り付ける部分はプラスチックの成形部材ですが、PENTAXのアイカップMIIは金属製で板バネが付いている構成になっています。

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 アイカップのゴムの部分を外すと、以下のようになります。

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 視度調整レンズ(画像下)をレンズ収納部(画像右)に入れ、ネジ山が切ってあるふた(画像左)を取り付けます。

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 アイカップDK-19がない場合は液晶モニターの表示部分には全く被らなくなり、とても見えやすくなります。

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アイピースアダプターNEPS1+視度調整レンズDK-17C+アイカップDK-19

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アイピースアダプターNEPS1+視度調整レンズDK-17C

 これなら、最初のほうに挙げたPENTAXの視度調整レンズアダプターMを使えばいいんじゃないかという話になりそうですが、長時間露光撮影時に視度調整レンズアダプターMとファインダーキャップを付け替えるのが面倒です。

  •  長時間露光撮影時のファインダーからの光もれ対策

  ライブビュー撮影でもファインダーからの光もれを完全に防ぐことはできないので、日中の長時間露光撮影ではファインダーキャップを使っています。長時間露光撮影時にアイカップMIIとファインダーキャップを付け替えるのも面倒なので、アイカップMIIに下のようなゴムキャップにひもを取り付けたものを使っています。アイカップMIIとの摩擦を増やして外れにくくするために、ゴムキャップをパーマセルテープで覆っています。ひもはカメラボディ前方のファインダー部の出っ張り(メーカーロゴがあるところ)に引っ掛けて使っています。

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 ニコンアイピースキャップDK-26は、イカップDK-19との併用は残念ながらできませんでした。

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アイピースキャップDK-26

 アイピースアダプターNEPS1と視度調整レンズDK-17Cの構成にした状態です。

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 この状態ではアイピースキャップDK-26を取り付けることができます。市販パーツのみなのでさすがに見た目がすっきりします。

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  •  まとめ

 ニコンのパーツを使ったファインダーカスタムでは、PENTAXのアイカップMIIを使ったカスタムより統一感が出て見た目もよくなりました。アイピースキャップDK-26とアイカップDK-19の併用ができればよかったのですが、残念ながらできません。

 長時間露光撮影での使用も考えると、アイカップDK-19は取り付けずに、アイピースアダプターNEPS1と視度調整レンズDK-17Cの構成にして、長時間露光撮影時にはアイピースキャップDK-26を付けて運用していこうと思います。